ビンズン(Binh Duong)省は、ベトナム経済にとってホーチミン、ハノイに次ぐ主要な経済圏に位置する省の一つです。
東はドンナイ(Dong Nai)省、北はビンフック(Binh Phuoc)省、西はタイニン(Tay Ninh)省、南はホーチミン(Ho Chi Minh)市と接しています。
そしてドンナイ(Dong Nai)川とサイゴン(Sai Gon)川に囲まれた土地であり、一部地域を除いて、ほとんどが起伏のない平野部であるといえます。
以下の衛生写真のようにホーチミン市に隣接する南部地域が都市化してきています。

自然面積は2,694.43 km2で(全国の面積の約0.83%)
平均人口は2,568,689人
一人当たりのGRDPは1億5,100万VND /年
外国人が主に住む3つのエリア
VSIPⅠエリア

この辺りは工業団地エリアであり、海外からの駐在者などが住んでいます。
2013年にはロッテマートがベトナム国内5店舗目となるビンズオン店を開業し、2014年11月にはイオンモール・ビンズンキャナリーも開業しました。
旧都市トゥーザウモットエリア

ビンズン省の中心地です。
省の主な機能がこの地に集まっていましたが、2015年からビンズン新都市へ機能を移転し始めました。
旧都市とされていますが行政機能の移転だけですので住民の生活は変わらずとても賑やかです。
ベトナム人がおススメするビンズン省のローカルレストラン15選 を参考にしてみて下さい。
ビンズン新都市VSIPⅡエリア
2012年日本の東急社はベトナムのデベロッパーであるベカメックス社と合弁し都市開発を始めました。
そしてベカメックス東急社は新都市1,000haのうち110haを買い上げ中高層の住宅や商業施設などを含む都市開発プロジェクトを行っています。
2023年春に新都市で初の大型ショッピングセンターとなるSORA GARDEN SCがオープン予定とされています。
また近くにはビンズン新都市公園 があり、テト時にはフラワーフェスティバルで多くの観光客でにぎわいます。
ビンズン省の歴史
もともとビンズン省は農村

フランス植民地時代、Binh Duong省は純粋に「農業省」で、Sai Gon川と国道13号線の二つの主要な交通軸しかなく、人口はわずか数千人の小村でほとんどが農民でした。
何世代にもわたって人々は畑や果樹に愛着を持っており、その名残で現在でも果物園などは運営されており、季節の果物は省の名物となっています。
1990年ごろBinh Duongが国の主要な工業地域の一つになるとは考えられなかったでしょう。
ビンズン省は近代的な工業都市へと変化

1997年代にビンズン省は投資環境を大幅に改善し、省内に国内外の投資資本が流れるように工業団地を作り、各国の工場を誘致することに成功しました。
その後Binh Duong省の社会経済は目覚ましい成果を遂げ、経済構造は産業・サービス・農業という方向に大きく変化し、村は都市化され乾燥した非効率的だった土地は、国の主要な工業地帯に一変しました。
現在、ビンズン省の経済構造は農林水産業が1割未満、製造・建設業が約6割、サービス業が約3割をそれぞれ占めています。
様々な産業の発展に伴い人口増加率は前年度比5%増と全国第1位です(2020年)
年 | 人口 |
1995 | 639.000 |
1996 | 658.500 |
1997 | 679.000 |
1998 | 700.100 |
1999 | 720.800 |
2000 | 779.400 |
2001 | 845.500 |
2002 | 910.000 |
2003 | 1.000.000 |
2004 | 1.037.100 |
2005 | 1.109.300 |
2006 | 1.203.700 |
2007 | 1.307.000 |
2008 | 1.402.700 |
2009 | 1.512.500 |
2010 | 1.619.900 |
2011 | 1.691.400 |
2012 | 1.748.000 |
2013 | 1.802.500 |
2017 | 2.051.906 |
2019 | 2.455.865 |
2021 | 2,685,513 |
ビンズン省と外国地域との交友関係
これまで、ビンズン(Binh Duong)省は10の外国の地域と友好的な協力関係を築いてきました。
- Champasak県(ラオス人民民主共和国)
- Kratie県(カンボジア王国)
- 広州市(中国)
- 大田市(韓国)
- Emilia-Romagna地方(イタリア)
- 山口県(日本)
- East Flanders州(ベルギー)
- Eindhoven市(オランダ王国)
- Emmen市(オランダ王国)
- Oryol州(ロシア連邦)
大田市(韓国)協力署名日:2005年5月17日

一般情報:大田は韓国で5番目に大きな都市で面積は540 km2、人口は約154万人である。
大田は科学技術の街であり、韓国の多くの大学、美術館、サイエンスパーク、主要な研究機関がある。
大田市はアジアの「シリコンバレー」としても知られている。
ビンズン国際病院は韓国大田市との提携で設立しました。
山口県(日本)協力署名日:2014年12月25日

一般情報:山口県の面積は6,110平方キロメートル、人口は約150万人である。
山口は工業開発、特に裾野産業、製造業、自動車部品製造業に強みを持っている。
山口県には中小企業も多くベトナムの経済発展モデル全般、特に日本の投資家を誘致するというBinh Duong省の政策に適しているとされています。
現在、ビンズン省には山口県の企業が運営する寺子屋というベトナム人向けの日本語学校があります。
Eindhoven市(オランダ王国)協力署名日:2015年01月16日

一般情報:Eindhoven市はNorth Brabant州の州都であり、面積が88.84 km2、人口が約750,000人である。
Eindhovenはオランダで5番目に大きな都市であり、スマートシティとも呼ばれ、ヨーロッパの主要なテクノロジーセンターであり、多くの大学、研究機関、多くのエンジニアリング指向の企業、協力イニシアチブ、フィリップス、ダッフトラックすなどの巨大な電子機器企業がある。
ビンズンスマートシティプロジェクトの研究、開発、実施を支援するために交友関係を結びました。
ビンズン省の主要な交通経路
ビンズン省の中央を走る13号線
国道13号線はホーチミン市を起点とし省の中央部を南から北にかけて走っており、Binh Phuoc省を通過しカンボジア王国に繋がります。そしてタイやラオスに到達することができる非常に重要な戦略道路でもあります。
このように軍事的にも経済的にも戦略的に優れた重要な道路となっています。
ミーフックタンバン道路
ドンナイ川にあるビンズン港から各工業団地へ向かうための主要な道路で片側3車線以上あります。
ドンナイ川とサイゴン川
ビンズン省の東をドンナイ川、西をサイゴン川で挟む様に位置しています。
ベトナム南部の主要な港であるカトライ港と容易につながりやすく、メコンデルタの省と商品を交換することも可能です。
ベカメックス東急社の運行するKAZEバス

ビンズン省には市内を回るローカルの路線バスが走っていますが、それとは別に新都市と旧都市を結ぶKAZEバスがあります。
このバスは時刻通りに運行するということでベトナムでは衝撃的なニュースとして取り上げられました。
ビンズン省の主な観光地

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